書籍詳細

書籍のレビュー・概要

数量の大まかな把握はヒトだけでなく多くの動物にもできるが、ヒトだけが正確に数え上げ計算する能力をもつ。その能力に必要なのが数の言葉だ。数学的思考の起源は言語にあるのだろうか。心理学・認知神経科学に加え、近年めざましく発展した機械学習技術による成果も用いて「我々ヒトにとって数学とは何か」を問う。

数学を生み出す脳

Takumi ブックス

数学を生み出す脳

著者・関係者
中井 智也 著
カテゴリ
自然科学書
刊行日
2025/04/16
体裁
B6・並製・カバー・120頁
ISBN
9784000297325
在庫状況
在庫あり

価格:1,540 円

カートを見る

著者略歴

  • 中井智也(なかい・ともや) 1987年生まれ.東京大学教養学部卒業,同大学院総合文化研究科博士課程修了.博士(学術). 情報通信研究機構,フランス国立衛生医学研究所(マリー・キュリーフェロー)を経て,2023年より株式会社アラヤ研究開発部チーフリサーチャー.2024年よりJST創発研究者.パリ・シテ大学において欧州研究会議のプロジェクトも主導している. 専門は数学の発達心理学・認知神経科学,および計算論的神経科学.

目次

  1. はじめに 1 概算する脳 数認知に関わる複数のシステム 概算システムとウェーバー=フェヒナーの法則 概算に影響する因子 動物の概算能力 赤ちゃんの概算能力 数認知に関わる脳領域 数認知に関わるニューロン 2 数字という発明 いち、に、さん、たくさん 基数原理の理解 マジカルナンバー「4」 対数から線形へ 数字に特化した脳領域 数字から取り出される数量情報 数字と数量の分離 3 数と空間の結びつき 心の中の数直線 数直線の向きは生得的か? 脳の左右差 足し算は右、引き算は左 対称性の認知 幾何学の言語 4 計算する脳 生得的な足し算と引き算 脳損傷による計算能力の喪失 計算の脳機能イメージング 学習による計算方法の変化 発達性計算障害 左利きの数学 5 数式を生み出す文法構造 数式の文法 数式と文の相互作用 数式の文法に関わる脳領域 AIモデルの数学 数学者の脳 6 数学の言語的起源 数学と言語の共通性 数学はパターンの科学 拡張されたパターン認知 数学の不条理な有効性 数学的才能はどこにあるのか? おわりに 参考文献

本文紹介

数学の能力のうち、他の動物と何が共通で、何がヒト独自なのか。数学的思考の起源は言語にあるのか。ヒトにとって数学とは何か。

抜粋:数量の大まかな把握はヒトだけでなく多くの動物にもできるが、ヒトだけが正確に数え上げ計算する能力をもつ。その能力に必要なのが数の言葉だ。数学的思考の起源は言語にあるのだろうか。心理学・認知神経科学に加え、近年めざましく発展した機械学習技術による成果も用いて「我々ヒトにとって数学とは何か」を問う。